高齢者講習は原付だけにすることで安くできる?「一部返納」の賢い使い方

みなさんは、家族や周囲の高齢者からこんな悩みを聞いたことはありませんか?

「免許更新の時期だけど、高齢者講習の予約が半年先まで埋まっていて取れない」 「もう車は怖くて運転しないけれど、買い物や通院に原付(スクーター)がないと生活が成り立たない」 「たかが数キロの移動のために、何千円も払って数時間の実車講習を受けるのは、体力的にしんどい……」

70歳を超えると義務付けられる「高齢者講習」。特に普通自動車免許を維持する場合、実際に車を運転する「実車指導」が含まれ、費用も時間も、そして心理的なハードルも一気に跳ね上がります。

多くの人は、ここで「無理して高い金を払って普通免許を維持する」か、あるいは「不便を覚悟で全てを投げ出す(自主返納)」かの二択を迫られていると思い込んでいます。

しかし、実はもっと賢く、合理的で、お財布に優しい「第三の選択肢」があることをご存知でしょうか。

それが、普通免許だけを返納し、生活の足である「原付免許だけを残す」という一部返納という選択です。

私自身、日頃からヤマハ・ビーノを愛用し、またYahoo!知恵袋の社会保障カテゴリーで数多くの生活相談に乗ってきた経験から断言できます。この「一部返納」こそが、地方都市や郊外で暮らす高齢者にとって、QOL(生活の質)を落とさずにコストを最小限に抑える、最強の防衛策になるのです。

今回は、意外と知られていない「一部返納」の具体的なメリットと、高齢者講習を劇的に安く、そして楽にするための立ち回りについて、徹底的に解説します。

目次

免許保守と返納のジレンマ

高齢者をめぐる運転免許保有には免許保守と返納のジレンマがあるこはご存知でしょうか?

高齢者本人やその家族が直面する大きな壁、それが「免許保守と返納のジレンマ」です。これは単に「運転ができる・できない」というスキルの問題ではなく、心理的・社会的な複雑な要因が絡み合っています。

1. 「自尊心」と「社会的孤立」への恐怖

免許証は、長年社会を支えてきた高齢者にとって「自立した大人」であることの象徴でもあります。

アイデンティティの喪失: 免許を返すことが、自分の人生の現役感を完全に失う「引退宣告」のように感じられてしまう心理的ハードル。

孤立への不安: 公共交通機関が不十分な地域において、免許返納はそのまま「社会との断絶」や「買い物難民」への直結を意味します。

身分証明書:マイナンバーカードを持たない人にとって高齢者の運転免許証は唯一無二の公的身分証明書としてもっていたいという意見が大きく出ます。

2.「加害者」になることへの恐怖と家族の圧力

一方で、近年の交通事故報道によるプレッシャーも無視できません。

家族からの説得: 「万が一事故を起こしたら取り返しがつかない」という家族の正論に対し、反論できないもどかしさ。

認知機能の自覚: 自身の衰えを薄々感じつつも、それを認めることが「老い」を受け入れる恐怖に繋がります。

「もしも」の時の社会的制裁への怯え: ニュースで繰り返される「高齢者ドライバーによる事故」の報道。自分もいつかあのように名前を晒され、家族にまで迷惑をかけてしまうのではないかという無言の圧力が、日々胸を締め付けます。

手数料の差

道路交通法施行規則により定められている高齢者講習手数料は、1時間の実車指導があるかないかで大きく手数料に差ができる。

更新パターン高齢者講習の手数料更新手数料合計コスト
① 普通自動車対応免許を維持約 ¥6,600¥2,500約 ¥9,100
② 原付のみ約 ¥2,950¥2,500約 ¥5,450

※免許保有携帯変更手数料等を除く。

運転免許の自主返納制度

道路交通法に基づき運転免許保有者は公安委員会への申請を行うことでその免許の一部や全部を自主的に取り消し処分とする自主返納制度と言うものがあります。

  • 申請によって免許の全部を取り消す「自主返納」
  • 申請によって一部の免許を取り消す「一部返納」
  • 申請によって取り消された免許の下位の免許の交付を受ける「下位免許取得」

申請によって免許の全部を取り消す「自主返納」

免許を交付する公安委員会に対して申請をすることで保有するすべての免許を取り消し・運転経歴証明書の交付を受けることで免許を返納する手続きです。

有効な運転免許を保有し、埼玉県内に居住するかた
ただし、次のことに該当するかたは申請できません。

  • 事故や違反をして免許の取消や停止処分の対象になっているかた及び免許の取消処分を受けたかた、停止処分期間中のかた
  • 初心運転者講習の対象になっているかた

申請場所・受付曜日

  • 運転免許センター
    日曜日、月曜日から金曜日まで(土曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日、12月29日から翌年の1月3日までは休みです。)
  • 運転免許センターの所在地の警察署を除く各警察署
    月曜日から金曜日まで(土曜日、日曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日、12月29日から翌年の1月3日までは休みです。)

保有している免許の全部を取消し、運転免許を返納したかたには「申請による運転免許の取消し通知書」を交付します。

本人に特定の事由があるとき架電等で本人の返納意思を確認できる場合「全部取り消し」に限りいかに上げる代理人による代理申請ができます。

代理人申請できる人

  1. 親族(原則として3親等以内の親族)
  2. 同居人(世帯単位の住民票の写しに構成員として記載されている成人)
  3. 申請者本人が入院、入所する関係職員等
  4. 成年後見人(申請者が成年後見人であっても意思確認は必ず行います。)

申請によって一部の免許を取り消す「一部返納」

免許を交付する公安委員会に対して申請をすることで保有する免許の一部を取り消すことで運転免許の一部を返納する手続きです。

  1. 保有している免許のうち一部(上位免許)を取消し、下位免許のみを残す。
取消す免許の種類(上位免許)新たに受けることができる免許の種類(下位免許)
大型免許中型免許、準中型免許、普通免許、小型特殊免許、原付免許
中型免許準中型免許、普通免許、小型特殊免許、原付免許
準中型免許普通免許、小型特殊免許、原付免許
普通免許小型特殊免許、原付免許
大型特殊免許小型特殊免許、原付免許
大型二輪免許普通二輪免許、小型特殊免許、原付免許
普通二輪免許小型特殊免許、原付免許
大型二種免許中型二種免許、普通二種免許、大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許、小型特殊免許、原付免許
中型二種免許普通二種免許、中型免許、準中型免許、普通免許、小型特殊免許、原付免許
普通二種免許普通免許、小型特殊免許、原付免許
大型特殊二種免許大型特殊免許、小型特殊免許、原付免許
牽引二種免許牽引免許
  • 保有する免許が「中型」「普通二輪」「原付」の場合は中型を返納して「普通二輪」と「原付」を残すことができます。
  • 保有する免許が「中型」「普通二輪」「原付」の場合は「中型」と「普通二輪」を返納して「原付」のみ残すこともできます。

なお更新時以外に行う場合交付手数料が必要です。

申請場所・受付曜日

  • 運転免許センター
    日曜日、月曜日から金曜日まで(土曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日、12月29日から翌年の1月3日までは休みです。)
  • 運転免許センターの所在地の警察署を除く各警察署
    月曜日から金曜日まで(土曜日、日曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日、12月29日から翌年の1月3日までは休みです。)

申請によって取り消された免許の下位の免許の交付を受ける「下位免許取得」

免許を交付する公安委員会に対して申請をすることで保有する免許の一部を取り消すしかつ申請によってその免許の下位の免許種の免許を新たに交付する手続きです。

  1. 保有している免許のうち一部(上位免許)を取消し、下位免許を取得する。
取消す免許の種類(上位免許)新たに受けることができる免許の種類(下位免許)
大型免許中型免許、準中型免許、普通免許、小型特殊免許、原付免許
中型免許準中型免許、普通免許、小型特殊免許、原付免許
準中型免許普通免許、小型特殊免許、原付免許
普通免許小型特殊免許、原付免許
大型特殊免許小型特殊免許、原付免許
大型二輪免許普通二輪免許、小型特殊免許、原付免許
普通二輪免許小型特殊免許、原付免許
大型二種免許中型二種免許、普通二種免許、大型免許、中型免許、準中型免許、普通免許、小型特殊免許、原付免許
中型二種免許普通二種免許、中型免許、準中型免許、普通免許、小型特殊免許、原付免許
普通二種免許普通免許、小型特殊免許、原付免許
大型特殊二種免許大型特殊免許、小型特殊免許、原付免許
牽引二種免許牽引免許
  • 保有する免許が「中型」「普通二輪」の場合は中型を返納して「準中型」「普通免許」「普通二輪」「原付」免許を受けることができます。
  • 保有する免許が「中型」「普通二輪」の場合は「中型」と「普通二輪」を返納して「原付」免許を受けることができます。

なお更新時以外に行う場合交付手数料が必要です。

ポイントは免許に付帯している免許なのか?取得した免許なのかです。

申請場所・受付曜日

  • 運転免許センター
    日曜日、月曜日から金曜日まで(土曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日、12月29日から翌年の1月3日までは休みです。)
  • 運転免許センターの所在地の警察署を除く各警察署
    月曜日から金曜日まで(土曜日、日曜日、国民の祝日に関する法律に規定する休日、12月29日から翌年の1月3日までは休みです。)

自主返納に向けて行うべきこと

高齢者講習者は保有する免許種が変更になったり免許を取り消すにあたっては運転免許センターが事前に予約・指定する「高齢者講習」会場が変更やそもそも取りやめになるため電話による事前連絡が必要である。

運転免許種が変更になる場合

運転免許を一部返納することで高齢者講習区分が変更になるケースの場合は原付限定の高齢者講習を実施する運転教育機関「自動車学校等」が限定されるため、はがき記載の予約等変更専用電話※ナビダイヤルに連絡する必要があります。

  • はがき記載の運転免許番号
  • 保有する免許について
  • 更新者の携帯電話番号
  • 取り消すまたは残す免許の種別について

これらを用意して電話しましょう。

運転免許を返納する場合

運転免許を自主返納する場合は免許更新手続きが終了するため高齢者講習のキャンセルが必要となるこの場合もはがき記載のキャンセル専用電話に連絡が必要である。

  • はがき記載の運転免許番号
  • 自主返納をする旨
  • 更新者の携帯電話番号

これらを用意して電話しよう。

代理人による電話も可能

都道府県公安委員会運転免許センター高齢者講習センターでは、更新対象者の病状や私情などにより本人からの連絡ができない場合は本人の了承を以て親族による代理人での連絡を受け付けている。

  • はがき記載の運転免許番号
  • 保有する免許について
  • 更新者の携帯電話番号
  • 取り消すまたは残す免許の種別について

用意して電話をしましょう。

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この記事を書いた人

名前: 土屋 勇芽(Yuuga Tsuchiya)
ニックネーム: まりちゃん / まりさっち(Maccan)
拠点: 埼玉県(入間市近郊)
Webメディアの運営、およびアドテクノロジー領域におけるイールドマネジメント(収益最大化)を専門とするフリーランス(フリーター)です。

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