チップセット(制御装置)とは?違いをスペック一覧で比較【型番の意味は?】

マザーボード(マザボ)にはチップセットが搭載されています。チップセットはPCの性能を左右するので、選び方が重要です。
本記事では「チップセットとは?」など基本的な情報から、チップセットの性能の見方・型番の意味・スペックの違いを一覧にして解説します。

目次

マザーボード(マザボ)に搭載されているチップセット

チップセットとは、マザーボードと呼ばれるメイン基板上に搭載される「集積回路(IC)」パーツです。

チップセットはCPUで処理した
データをメモリーや各パーツへの送受信を管理しているため「制御装置」とも呼ばれます。

製造・開発はCPUベンダーのIntelとAMDの二社が行っておりチップセットの能力がPC全体の性能をコントロールするため
マザボを選ぶときはチップセットの性能もチェックが必須です。

この記事では、マザボ選び際に重要となる型番の意味や、チップセットについて解説します。
また、チップセットの性能の見方・型番の意味・スペックの違いを比較しながら紹介します。

チップセットを理解すれば、自分のPCに合ったマザボを選びやすくなりますし、
PC性能を最大限に引き出せます。ぜひ参考にしてください。

チップセットとは?

マザーボード(PCのあらゆるパーツを接続する基板)には、チップセットと呼ばれるパーツが搭載されています。
実際にパソコンの各機能を動かすパーツなのでとても重要です。

またチップセットはCPUで処理したデータを各パーツに橋渡しする役割があるため、「ブリッジ」とも呼ばれています。

チップセットはPCの性能に直結するため、高性能なPCにしたい場合はチップセットの性能も高いものを選ぶ必要があります。
チップセットはマザーボードと一体となって販売されているので、どのチップセットがマザーボードに搭載されているのか確認して選びましょう。

ノースブリッジとサウスブリッジ

2009年まで、チップセットは「ノースブリッジ」「サウスブリッジ」の2種類をマザーボードに搭載していました。
サウスブリッジはマザーボードの下側に搭載され、マウス・キーボード・ハードディスクなどの処理を行います。

ノースブリッジはマザーボードの上側に搭載され、主にグラフィックボードやメモリなどの処理を担っています。
メモリやグラフィックボードのデータはノースブリッジを通してCPUに送られるため、PCまでのデータの反映が遅いのが難点でした。

PCH

ノースブリッジの高速処理を実現するため、2009年9月に「PCH」が開発されました。
現在マザーボードに搭載されているチップセットはPCHタイプです。

ノースブリッジとサウスブリッジが一体化したもので、サウスブリッジの役割と同様です。

ノースブリッジの役割はCPUに搭載されたため、メモリやグラフィックボードのデータを直接CPUに送れます
そのため、メモリやグラフィックボードの高速処理が可能になりました。

チップセットを製造しているのは主に2メーカー

チップセットを製造しているのはCPUでお馴染みの「Intel」「AMD」の2メーカーです。
ここでは各メーカーの特徴やシリーズについて紹介します。

Intel

Intelのチップセットはシリーズがあり、種類が豊富です。エントリーモデルからハイエンドモデルまで販売しており、
PCのスペックに合わせて選べます。

下記は現在販売しているシリーズです。

  • Intel 600シリーズ(Z690、H670、B660など)
  • Intel 500シリーズ(Z590、H570、B560など)
  • Intel 400シリーズ(Z490、H470、B460など)
  • Intel 300シリーズ(Z390、H370、B360など)
  • Intel 9シリーズ(X99、H97など) 他

AMD

AMD CPU

AMDにもシリーズがあり、それぞれのCPUに対応したチップセットが開発されています。

チップセットとCPUの組み合わせによっては動作しない場合があるので、Intelよりも慎重に選んでください。

シリーズは下記のとおりです。

  • AMD 600シリーズ(AMD X670、AMD B650)
  • AMD 500シリーズ(AMD X570、AMD B550)
  • AMD 400シリーズ(AMD X470、AMD B450)
  • AMD 300シリーズ(AMD A320、AMD B350)他

チップセットの性能の見方!型番の意味は?

チップセットはH370のように英数字の組み合わせで表記されます。オーバークロック(PCの性能をあげる機能)、SATAのポート数などを意味します。頭文字のアルファベットは性能を表しており、下記は性能のいい順に並べたものです。

【Intelの場合】

  1. 「Z」ハイエンドモデル
  2. 「H」ハイパフォーマンスモデル
  3. 「B」エントリー・ビジネスモデル

【AMDの場合】

  1. 「X」ハイエンドモデル
  2. 「B」ミドルクラスモデル
  3. 「A」エントリーモデル

数字は拡張性を表しており、同じアルファベットでも数字によってPCI-Eのレーン数が異なります。

「H370」「H310」の場合だと、H370は拡張性が高いATXのマザーボードで使われ、
H310は拡張性を抑えたMicroATXのマザーボードに使われます。

違いを比較!Intel製チップセットのスペック一覧表

Intel CPU

Intelのチップセットはハイエンドモデルからエントリーモデルまでのラインナップが豊富です。

下記のチップセットのスペックを比較した一覧表を参考にしてください。

ハイエンドシリーズX299X99X79
対応ソケットLGA2066LGA2011-v3LGA2011
メモリ(ソケット数/最大容量(GB))8/1288/1288/64
バス(種類/転送速度(GT/s))DMI3.0/8DMI2.0/5DMI/20
PCI-E(Gen/レーン数)3.0/242.0/82.0/8
USB(3.0/2.0)10/46/80/14
SATA(6.0/3.0Gb/s)8/010/02/4
500シリーズZ590H570B560
対応ソケットLGA1200LGA1200LGA1200
メモリ(ソケット数/最大容量(GB))4/1284/1284/128
バス(種類/転送速度((GT/s))DMI3.0/16DMI3.0/16DMI3.0/16
PCI-E(Gen/レース数)3.0/243.0/203.0/12
USB(3.2/3.1/3.0/2.0)3/10/10/142/4/8/142/4/6/12
SATA(6.0Gb/s)666
400シリーズZ490W480Q470
対応ソケットLGA1200LGA1200LGA1200
メモリ(ソケット数/最大容量(GB))4/1284/1284/128
バス(種類/転送速度(GT/s))DMI3.0/8DMI3.0/8DMI3.0/8
PCI-E(Gen/レース数)3.0/163.0/163.0/16
USB(3.1/3.0/2.0)6/4/48/2/46/4/4
SATA(6.0Gb/s)686
300シリーズZ390Z370H370
対応ソケットLGA1151LGA1151LGA1151
メモリ(ソケット数/最大容量(GB))4/644/644/64
バス(種類/転送速度(GT/s))DMI3.0/8DMI3.0/8DMI3.0/8
PCI-E(Gen/レーン数)3.0/243.0/243.0/20
USB(3.1/3.0/2.0)6/4/40/10/44/4/6
SATA(6.0Gb/s)666

AMD製チップセットのスペック一覧表

Ryzen

AMDのチップセットはIntelに比べてラインナップが少ないです。
チップセットと対応CPUの相性問題があるため、慎重に選びましょう。

下記のチップセットのスペックを比較した一覧表を参考にしてください。

AMD 500シリーズAMD X570AMD B550
対応ソケットAM4AM4
メモリ(ソケット数/最大容量(GB))4/1284/128
バス(種類/転送速度(GT/s))PCle4.0/64PCle3.0/32
PCI-E(Gen/レーン数)4.0/163.0/6
USB(3.1/3.0/2.0)8/0/42/2/6
SATA(6.0Gb/s)126
AMD 400シリーズAMD X470AMD B450
対応ソケットAM4AM4
メモリ(ソケット数/最大容量(GB))4/644/64
バス(種類/転送速度(GT/s))PCle3.0/32PCle3.0/32
PCI-E(Gen/レーン数)2.0/82.0/6
USB(3.1/3.0/2.0)2/10/62/6/6
SATA(6.0Gb/s・Express)6・24・1

Intel第14世代対応のチップセットは?

Intel第14世代対応のマザーボードのチップセットは以下の通りです。

  • Z790
  • H770
  • B760
  • H610

Intel第11世代とは互換性がないため、間違って購入しないように気をつけましょう。

また、対応CPUソケット名で詳細が記載されている場合もあります。
Intel 第14世代CPUソケットは、LGA1700と記載がある場合もあるので、覚えておきましょう。

14世代CPUの性能

14世代CPUは、インテルが2023年10月に発売した最新世代のCPUです。前世代の13世代CPUと比較すると、以下の点が進化しています。

1. コア数の増加

14世代CPUは、PコアとEコアの合計コア数が前世代よりも増加しています。特にCore i7モデルでは、Eコアが8コアから12コアに増加し、マルチスレッド性能が大幅に向上しています。

2. クロック周波数の向上

14世代CPUは、Pコアの最大ブーストクロック周波数が前世代よりも向上しています。Core i9-14900Kでは、最大5.5GHzまで動作し、シングルスレッド性能も向上しています。

3. キャッシュ容量の増加

14世代CPUは、L3キャッシュ容量が前世代よりも増加しています。Core i9-14900Kでは、L3キャッシュ容量が30MBとなり、処理速度の向上が期待できます。

4. メモリ規格の向上

14世代CPUは、DDR5メモリに対応しています。DDR5メモリは、DDR4メモリよりも最大2倍のデータ転送速度を実現します。

これらの進化により、14世代CPUは、前世代よりも高い性能を実現しています。ゲーム、動画編集、3Dレンダリングなど、様々な用途で活躍できます。

ベンチマークスコア

PassMark CPU Markのベンチマークスコアによると、Core i9-14900Kは、Core i9-13900Kよりも約10%高いスコアを記録しています。

価格

 Z790H770B760H610
対応メモリDDR5
or
DDR4
DDR5
or
DDR4
DDR5
or
DDR4
DDR5
or
DDR4
CPU
オーバークロック

K付CPUのみ
×××
メモリ
オーバークロック
×
DMI BusDMI4.0x8DMI4.0x8DMI4.0x4DMI4.0x4
PCIe 5.0
(CPU)
1×16
2×8
1×16
2×8
1×161×16
PCIe 4.0
(CPU)
1×41×41×4×
PCIe 4.0(16G)201610×
PCIe 3.0(8G)8848
USB 3.2(20G)522×
USB 3.2(10G)10442
USB 3.2(5G)10864
USB 2.014141210
SATA 3.0
(6Gbps)
8844
RAID〇(0/1/5/10)〇(0/1/5/10)〇(0/1/5/10)
SATAのみ
×
Wi-FiIntelWi-Fi 6E
AX211(Gig+)
IntelWi-Fi 6E
AX211(Gig+)
IntelWi-Fi 6E
AX211(Gig+)
IntelWi-Fi 6E
AX211(Gig+)

14世代CPUは、前世代よりも価格が少し高くなっています。Core i9-14900Kは、発売当初は7万円前後で販売されていました。

チップセットは後から交換できない!慎重に決めよう!

チップセットはマザーボードと一体化しているPCパーツです。そのため、チップセットのみの交換はできません
チップセットの性能が不十分だと感じたら、マザーボードごと交換する必要があります。

PCの性能を効率よく使うためには、チップセットの性能を調べてマザーボードを選ぶのがおすすめです。
自分の使用目的に合わせて、最適なチップセットが搭載したマザーボードを選びましょう

チップセットの選び方を間違えると・・・

マザーボードの選択を間違えると、使えるCPU・メモリーなどのパーツが変わってきて動作不良となる相性問題、
正式には互換性不良が発生します。

この問題が起こるとパーツを一から選びなおしなどになり得るため、マザーボードから先に決めて行くこと
が一般的です。

自分のPCのチップセットを確認する方法は?

自分のPCのチップセットを確認する場合は、フリーソフトの「CPU-Z」を使うのがおすすめです。
「CPU-Z」で検索すると公式サイトが出てきます。インストールすれば起動するだけなので、簡単に確認できます。

【使い方】

  1. CPU-Zを起動
  2. 「Mainboard」のタブを選択

【「Mainbord」項目の見方】

  • Manufacture:製造メーカー
  • Model:モデルコード
  • Chipset:チップセットの世代
  • Bus Specs.:PCI-Expressの対応バージョン
  • Version:BIOSのバージョン

チップセットはPC性能に関わる大切なパーツ

チップセット1つで高速処理ができるかどうかが決まります。
PC性能に関わる大切なパーツなので、妥協するせず選ぶのがおすすめです。

この記事を参考に、PCに合ったチップセットが搭載しているマザーボードを選んでください。

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この記事を書いた人

爲國 勇芽(魔理沙っち)のアバター 爲國 勇芽(魔理沙っち) 自称:精肉社畜個人投資家自作erブロガーゲーマー

埼玉県在住のスーパーのフリーターをしながらAdsense広告によるマネタイズについて研究しています。

ITの様々なニュースや小技の発信とネット回線を紹介するメディアを運営しながら広告マネタイズのテクニックやアドテクにまつわる情報を発信しています。