2026年の法改正により、複数拠点で働く人の社会保険ルールが激変しました。そこで重要になるのが、「選択事業所(メインの会社)」をどこにするかという判断です。
「会社に言われるがまま」はもう卒業。自分の手取りと保障を守るための、ロジカルな選択テクニックを5分で解説します。
目次
1. 「選択事業所」は給与額に関わらず自分で選べる!
多くの人が「給料が高い方をメインにしなければならない」と思い込んでいますが、これは誤解です。
「社会保険の選択事業所」は、被保険者であるあなたの自由意志で決めることができます。
年金事務所に提出する「二以上事業所勤務届」のチェックひとつで、あなたが受ける健康保険の質が決まります。
2. 賢く選ぶための4つの比較テクニック
「自分で選べる」からこそ、以下の4基準でどちらが自分にとって「おいしい」かを見極めましょう。
| 比較ポイント | 狙い目(テクニック) |
| ① 付加給付 | 「組合健保」がある方を優先。 医療費の自己負担に上限(例:月2万円)があるため、実質的な保険としての価値が格段に高まります。 |
| ② 保険料率 | 「料率が低い方」を優先。 メインに選んだ会社の料率が全給与に適用されるため、手取りを増やす直球の手段です。 |
| ③ 福利厚生 | 人間ドックの補助額や提携施設の多さを比較。自分が使うサービスが多い方を選びます。 |
| ④ 事務の安定性 | 保険証の発行元になるため、長く勤める予定の会社を選ぶと再手続きの手間が省けます。 |
3. 【上級編】社会保険と税金のメインは「一致させない」
ここが最大のテクニックです。事務効率を優先するなら「一致」ですが、**実利を取るなら「あえて別々に設定」**します。
制度ごとのルールの違い
- 社会保険(健康保険): 自分の意思で**「自由に選べる」**。
- 税金(所得税): 原則として**「給与が高い方(主たる給与)」で甲欄を適用しなければならず、「選べない」**。
最強の組み合わせ戦略
- 社会保険のメイン:給与に関わらず、**「保障(付加給付)が最強の会社」**を自分で選択する。
- 税金のメイン(甲欄):ルールの通り、**「最も給与が高い会社」**に「扶養控除等申告書」を提出する。
この「バラバラ設定」により、最強の医療保障を確保しながら、毎月の所得税の天引き額を最小限に抑えることが可能になります。
4. 知っておくべき注意点と生存戦略
- 副業バレの覚悟: この手続きをすると、メイン・サブ両方の会社に「他社での報酬額」に基づいた保険料通知が届きます。隠れ副業は実質的に不可能です。
- 確定申告は必須: 税金のメイン(甲欄)を分けて「乙欄」が発生する場合、年末調整では完結しません。翌年2月に確定申告を行い、払いすぎた税金を取り戻しましょう。
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5. まとめ:今すぐやるべき3ステップ
- 各社の健保を調べる: 「健保組合名+付加給付」で検索してスペックを比較。
- 戦略的に「選択」: 保障が厚い方をメインとして届出書を作成。
- 給与が高い方に「甲欄」: 税務上のメインは給与額に従い、手取りを確保。
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